固有振動数

固有値解析では、固有値そのものが本来の構造物の固有値かを確かめるのが重要である。
通常、固有値解析を行うと構造物全体の固有値とは別に一部分だけが振動するときの固有値も出てくる。
これを区別するには振動モードを見る必要があるが、複雑な構造物だと見分けるのにそれなりの経験が必要である。
2次3次が1次の倍数に近い値となること、節の部分の数、構造物全体の固有値には2次3次もあるはずなこと、などいろいろな推理を働かせて決定する。

座屈

座屈は突然発生するので構造設計している者にとっては、脅威である。

ただ、座屈を起こす前に降伏応力を超えることが通常なので降伏応力を基準に設計していればいいが細長い部材や薄い板だと座屈が先に発生することがある。
設計するときはできるだけ軽量に、部材を少なくしようとする。通常は降伏応力を基準に設計するので、あまりにも部材を薄くしすぎると座屈も考慮しなければならなくなることを忘れがちになるので注意が必要だ。

ニュートンの運動方程式

減衰比による振動の有無

何気にあちこちに現れるニュートンの運動方程式。減衰項と弾性項を付けると振動の式が完成する。

この運動方程式をもとにして振動解析が行われる。ニュートンの運動方程式は単純な式ながら物理現象を説明するためにはあらゆるところで使用することができる重要な式である。

高校で習う公式なので当たり前のように出てくるが、今一度一から復習してはどうだろう。

振動の固有値

固有振動数はあらゆる物体に存在する。発信源の振動数に一致すると共振が発生し減衰力が無ければ無限大の振幅が発生するので、固有振動数と発信源の振動数とを一致させないようにすることが重要である。

ただ、車のエンジンのように発信源の振動数は常に変化するし、低周波の領域はエンジンがかかる時から安定するまで、あるいは逆に止まる際に必ず通るので完全に避けることはできない。

あまり考えたことがない固有振動数に、人体の固有振動数がある。もちろん、部位によって固有振動数は変わるが、1~25Hzと言われている。これだけ低周波だと避けることはできない半面、発生源の定常周波数がここにあたることはあまりない。車のエンジンだとアイドル時に700~1000Hzあたりだろうから問題になることは少ない。

ちなみに、地球全体の固有振動数は7~8Hzとなるらしく、ネットではこの周波数は人間の脳が快適に感じる周波数と書かれているところもある。

耐衝突性能

新聞報道では炭素繊維が鉄の数倍の強度を持つ、などと書かれるがその「強度」というのはあくまでも引張強さのことで、確かにその部分だけを見れば鋼より優れているように見える。

だが、例えば自動車の衝突を考えるとき、衝突の運動エネルギーをどれだけ吸収できるか、車体で吸収できなかった分は人体が吸収するしかないので、材料を選ぶ際の重要な要素になる。

その点、鋼は降伏応力を超えたところで粘りを見せる。炭素繊維のようにプチン、と切れてしまうということがない。材料が吸収できるエネルギーはひずみ×応力(変位×力)と比例するのでざっくりと言えば上の図のようになる。鋼が破断までに吸収できるエネルギー量ははるかに大きいことが分かる。

他にも炭素繊維が強度部材に本格的に採用されるには圧縮強度とか異方性とかいろいろな問題を抱える。

まだまだ鉄器時代は続くだろう。

輻射熱

概念が分かりづらいが、輻射熱って何気にすごい。

普通に考えると熱は物質がないと伝わらないような気がするが、輻射熱は真空中でも伝わる。なので太陽からの熱の恵みを受け取ることができる。

もちろん、普通に輻射熱の恩恵を受けていて日常でも7割程度は輻射熱による熱らしい。

真空中でも伝わるものと言えば、重力とか電磁波だが、輻射熱は実は電磁波のエネルギー(の一部)が熱に変換されたもの。とすると熱の伝わる速度は光の速度となり、例えばヒーターを付けた瞬間に熱い、と感じるはずだがそんなことはない。熱に変換されるのに時間がかかる、ということだろうか? 伝熱速度などは解析では通常行わないのでたき火の絵を見てふと思った次第。

強制振動

自由振動と違って外力が加わり続けている間、振動を続ける

自由振動も伴うため、複雑な波形となる。ただし、時間の経過とともに自由振動は消え、外力に伴う振動のみとなる(定常強制振動)

外力が固有値に近い振動で加わると、大きな振幅が発生する