固有振動数の解析をした結果、共振が避けられない場合、過渡応答解析をして想定した加振に対して構造物が耐えられるかどうかを詳細に検討することになる。
ただ加振がエンジンなどであれば、それほど外れることはないが、地震などの自然からの加振の場合は、想定によって結果が大きく変わることになる。
最近は、地盤からモデル化し地震波を計算、それを加振力とするような大規模計算も可能になっているので精度が少しずつ向上していくのかもしれない。
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固有振動数の解析をした結果、共振が避けられない場合、過渡応答解析をして想定した加振に対して構造物が耐えられるかどうかを詳細に検討することになる。
ただ加振がエンジンなどであれば、それほど外れることはないが、地震などの自然からの加振の場合は、想定によって結果が大きく変わることになる。
最近は、地盤からモデル化し地震波を計算、それを加振力とするような大規模計算も可能になっているので精度が少しずつ向上していくのかもしれない。
固有値解析では、固有値そのものが本来の構造物の固有値かを確かめるのが重要である。
通常、固有値解析を行うと構造物全体の固有値とは別に一部分だけが振動するときの固有値も出てくる。
これを区別するには振動モードを見る必要があるが、複雑な構造物だと見分けるのにそれなりの経験が必要である。
2次3次が1次の倍数に近い値となること、節の部分の数、構造物全体の固有値には2次3次もあるはずなこと、などいろいろな推理を働かせて決定する。
減衰比による振動の有無
何気にあちこちに現れるニュートンの運動方程式。減衰項と弾性項を付けると振動の式が完成する。
この運動方程式をもとにして振動解析が行われる。ニュートンの運動方程式は単純な式ながら物理現象を説明するためにはあらゆるところで使用することができる重要な式である。
高校で習う公式なので当たり前のように出てくるが、今一度一から復習してはどうだろう。
固有振動数はあらゆる物体に存在する。発信源の振動数に一致すると共振が発生し減衰力が無ければ無限大の振幅が発生するので、固有振動数と発信源の振動数とを一致させないようにすることが重要である。
ただ、車のエンジンのように発信源の振動数は常に変化するし、低周波の領域はエンジンがかかる時から安定するまで、あるいは逆に止まる際に必ず通るので完全に避けることはできない。
あまり考えたことがない固有振動数に、人体の固有振動数がある。もちろん、部位によって固有振動数は変わるが、1~25Hzと言われている。これだけ低周波だと避けることはできない半面、発生源の定常周波数がここにあたることはあまりない。車のエンジンだとアイドル時に700~1000Hzあたりだろうから問題になることは少ない。
ちなみに、地球全体の固有振動数は7~8Hzとなるらしく、ネットではこの周波数は人間の脳が快適に感じる周波数と書かれているところもある。
自由振動と違って外力が加わり続けている間、振動を続ける
自由振動も伴うため、複雑な波形となる。ただし、時間の経過とともに自由振動は消え、外力に伴う振動のみとなる(定常強制振動)
外力が固有値に近い振動で加わると、大きな振幅が発生する